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●全体トレンド● 
5月31日から6月10日までの11日間、ドイツ・デュッセルドルフのメッセデュッセルドルフで、drupa2016が開催された。
会期は14日間から11日間へと短縮されたが、規模は前回同様全19ホール、約16.6万㎡が使用され、世界50ヶ国以上から1900社近い企業が出展した。
『touch the future』をテーマとし、Print(印刷)/パッケージング/マルチチャンネルコミュニケーション/グリーン印刷/3D印刷/機能性印刷をハイライトしている。また、今回のdrupaでは、“Print 4.0”をキーワードとしているが、これはドイツ政府が提唱している“Industry 4.0”に対応した印刷業界向けの取り組みとして、単一製品の大量生産から『カスタマイズされた製品の大量生産=マスカスタマイゼーション』を実現する変革を目指す提言である。

今回のdrupaのトレンドとしては、下記の3つが挙げられる。

① インクジェット方式のデジタル印刷機
  前回に引き続き、インクジェット方式のデジタル印刷機が多く出展され、
  各社ともこの4年間で着実に技術的な進展が見られた。
② パッケージ印刷への提案
  パッケージ印刷向けのデジタル印刷機が新たに提案されたことに加えて、
  オフセット印刷・フレキソ印刷でも、生産性や環境性能の高さを訴求する
  出展が目立った。
③ 少部数・パーソナライズ印刷に対応した後加工機提案
  後加工の進化により、多様な製本を一冊から処理できるようになり、
  デジタル印刷機のメリットを更に引き出せる提案が多く見受けられた。

上記、各トレンドに加えて今回のハイライトを報告する。

◆デジタル印刷機
Jet Pressが牽引するインクジェット方式のB2枚葉印刷機は、後加工機を含めた実稼働デモが行われ、すでに実用的な生産設備であることが示された。今回のdrupaでは、あらたにB1サイズのデジタル印刷機がパッケージ向けに提案された。まだ技術展示やコンセプト展示も多い中、HEIDELBERGと富士フイルムが共同開発した『Primefire 106』、Landaと小森が共同開発したナノテクノロジー機は、実稼働デモを行って注目を集めた。いずれも発売までには、1年以上の期間が必要であるとのアナウンスであったが、今後の進展が引き続き注目される。
輪転方式のインクジェット印刷機は、1200dpi仕様の機種が各社より出揃い、これまでのトランザクションプリントやDM中心のアプリケーションから、カタログや雑誌など商業印刷への用途拡大が提案された。
また、液体トナー方式のHP Indigoは、1600dpiの解像度を持つ『Indigo 12000』とB1サイズロール機『Indigo 50000』が追加され、いずれも実稼働デモが実施されていた。
◆パッケージ印刷
オフセット印刷分野では、LED-UV/H-UV機による紙器パッケージを意識したデモが多く見られた。また印刷機械の状況を各種センサーで監視し、インターネット経由で収集することで、印刷機の運用状況やトラブルの予兆把握などを行うIoTシステムが各社より展示されていた。CTP版は、UV適正のある無処理版やケミカルフリー版が主要メーカーから出展された。
 フレキソ印刷分野では、大版化に対応する製版工程の自動化・印刷工程のスリーブ交換やアニロックス交換の自動化が進んでいる。環境安全対応の動きとして、刷版では溶剤現像からサーマル現像や水現像へ、インキは溶剤インキから水性インキやEB(エレクトロビーム)インキへの移行が進みつつある。
◆後加工
後加工機は、デジタル印刷機との親和性を高める少部数対応機能の進展と、高速化がトレンドであった。前者はサイズ・厚みの異なる製本が一冊単位で混在しても対応できる後加工機の出現により、マスカスタマイゼーションが可能となった。後者は後加工機の高速化とセットレスによる高効率化によって、製造コストの低減を訴求していた。
◆ワークフロー・ソフトウェア
クラウド化とITを活用したトータル生産管理がトレンドである。インターネット上にあるサーバを活用するクラウド化は、自社サーバの設置・維持コストを抑制しつつ素早くサービスを開始することができ、今回のdrupaでは、実用的なクラウドサービスが提案された。また、機器情報をITインフラを通じて収集・活用することで、よりタイムリーな生産管理を実現する展示も目立った。一方、Web to Printは、プリプレスメーカーや大手ソフトベンダーから、カスタマイズができるベンダーの出展に移行した。
◆インクジェット
インクジェット分野では、生産性向上のためのシングルパス印刷に対応したプリントヘッドバー化と商印・ワイドフォーマット以外の分野における新たなインクアプリケーションの提案が多く見受けられた。
シングルパス印刷に対応したプリントヘッドバーは、富士フイルム・Xaar・EPSONの各社から出展された。富士フイルムの高画質ヘッドSambaプリントヘッドバーは、業界で高い評価を得、複数の主要デジタル印刷機器に搭載されている。また、新たなインクアプリケーションの提案では、インクジェット用途拡大に伴い、パッケージ関連の印刷・加工システムが各社から出展されている。軟包装用途では、液体トナー・UV方式の他、環境適性を考慮した水性インクが富士フイルムや花王から技術発表されている。
◆◇◆
最後に冒頭で触れたIndustry 4.0/Print 4.0の動向であるが、XXXX4.0を掲げていた企業は3社、いずれもドイツメーカーで、Muller Martini社の『Finishing 4.0』、Windmoller & Holscher社の『Packaging 4.0』、KBA社の『KBA 4.0』であった。それぞれIndustry 4.0/Print 4.0の要素を含みその方向へ向かっているが、まだ一部分にとどまっている。
富士フイルムが今回発表したEPAC社との協業による『FUJIFILM Smart Factory』は、マスカスタマイゼーションを具現化する提案と言える。

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